long**キセキと妄想女子
□いち。
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俗にいう、イタい女やヒく女の中に、わたしはしっかりと含まれていると思う。
なぜならわたしは妄想が大好きな女の子だから!!
ああ、目つきが悪くて、がっしりしてて。
ときにはその鋭い目で睨みながら怒鳴られたい!
残念ながら上記にあげたようなわたしのタイプの人は見つかっていないが、例えばセックスのときに、あ?だなんて見下ろされたら最高だと思うの。
あ!例えばほら、あそこにいる今吉先輩なんかはね、あの眼鏡の中でたまぁに開かれる目が良くてね!
関西弁が達者なんだけど、それがまた意地の悪いしゃべり方なの。
こう、話してるだけできゅーんとキちゃうような!
別に今吉先輩がタイプなんじゃないんだよ、ただ話してるとちょっとときめく。うふふ。
いままで告白がなかったわけではないけれど、わたしの好みの人なんて現れるわけもなく。
でも絶対いると思うのそういう人。
募集中ですよ!
「あーんたその顔じゃあまた妄想してるわね?」
「ほ?」
話しかけてきたのは仲のよい友達で。
むむ、名は貝塚里奈という。
「ほんっと残念。あー、残念。
なんでかって言うとそれはそれは残念。」
「意味が分からんぞ!も、もしやそれはわたしを必死に考えさせてその隙にこのポッキーをとろうかという作戦か!作戦なのか!」
くあー、油断ならんやつめ!!
「…あー…、うん、ポッキーちょうだい。」
「はい。」