暖かい焔

□状況判断
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二階に上がってアンナのお部屋に入る
って待てよ…
その斜め前が尊さんのお部屋!尊出とかとかとか!

いや、今はそうじゃなだろぉ…なんて余裕かましてんだよっ!!

明日からどうしよう…
あぁどんどん気分が…

「キョウ…?」
「アンナもありがとう…こんな訳の判らない奴に…」
あっ、涙でそ…
「キョウは不思議な人。ミコトみたいに暖かい。貴女なら大丈夫。みんなもそう思ってる」

「うん」
凄いな
強い仔だよ
俺なんてパニクってわけわかんなくて、独りで…
安心したら凄く眠くなって
アンナをギュッとしたまま深い眠りについた





































































『?』
暖かい…。
ここはキョウの夢の中…?
ふわふわとしてて、見知らぬ街並み。
とても不安定
目の前のキョウは見知らぬ仔達と居る。
キョウの元々の居場所。
不思議な世界
私達とは違う
でも平行している世界に居る
そう…
貴女も石盤に選ばれてしまったのね
たった独り。
でも大丈夫。
私達が居る。
だからどうか哀しまないで
キョウは私が守る
だから何処にも行かないで…


































































嫌だ
イヤだ
いやだ



何か分からないものに追いかけられて
ワケもわからず走っている
目の前には明るい光
そっちには元の世界の友人たちが
なんで?
見えない壁が行く手を阻む
もう進めない
もう走れない
声も出せない
追い付かれる

壁に手を付けしゃがみこむ
あぁ…つかれた…

『キョウ』

誰……

『もう大丈夫だから』

優しい声

『私が守る』

私でも守ってくれるの…?


守られたい

守りたい

頼られたい

必要とされたい

居ていいと言われたい



あぁ、寂しいんだ

苦しいんだ

自分は…






































「っ!?」
自分の悲鳴でおきた…
腕時計はまだ6時を指している
寝てからどうやらそんなにたってないみたいだ…
なんだか嫌な夢だったな…
でも少し救われたような気がする…
不思議だ…
隣を見るとアンナが規則正しく寝ている
起こしたかと思ったが杞憂だった

そしてなによりなんだか情けなく感じた…

「…喉渇いた……」
じっとりと汗が流れる
喉もカラカラだ

しかし勝手に降りていいものかも分からず…
だがとりあえず一階に降りてみようと思う
こんなとき行動力あるなぁ…普段ないくせに、なんて考えてしまう


ドアを開けると香ばしい柔らかな薫りが
下に誰か…この場合草薙さんかな…?
まさか尊さんにコーヒーつか十束さんとイチャついて…!
なんて妄想全開で降りていくと、やはり草薙さんがコーヒーを引いていた

「おはよう、よう寝れたか?」
「お、おはよう、ございま、す……」
爽やかっ!
イケメン過ぎて寝起きの頭にはちと耐えられませんっ
「紅茶でええか?」
「えっ?いや、だい「ええかな?」はい…いただきます…」
この有無を言わせない感じさすがです
「すみません…いただきます……
わぁ…おいしいっ!」
「!」
思わず草薙さんを見て言っちゃったよっ
はずっっ!
いや、しかしこんなにおいしいの初めてだよ!
「…おおきに」
あれ?なぜ顔を背けられた?
あぁ、こんなアホ面をみたくないんですね、すみません
寝ぼけ顔ですみません
「ふふふ、レア顔いただいたよ!」
「十束…お前!」
「おはよう、夾ちゃん」
「おはようございます…レア顔…?」
「草薙さんの「ちょーだまっとこうかぁ」ってことで言えないや、ごめんね」
「は、はぁ…」
ソファで寝てたのかな…
毛布を被ったままカウンター席までやってきて座った
もちろん隣に座るよう言われて緊張し過ぎながら座りましたよねっ!!くそイケメン!

「キョウちゃんは料理出来るんか?」
「え?」
会話の脈絡が…
唐突に聞かれた質問の意味が……
「えっと…自分で食べていける分なら」
嘘はつけません。
料理はどちらかと言えば苦手です!
お酒創るのは好きです!
「さよか」
「?」
「もしよかたらなんやが、此処で働かんか?」
「?!」
まさかの展開キター(・∀・)ー!!
いやいやだって十束さんいるでしょ!二人の邪魔はしませんが、此処で働けたらそりゃいろいろおいし…ってそりゃ今日から仕事探さなきゃだけど…
「アンナ、女の子やし、女の人がおったら助かるし」
「お客さんも入るし!」
「イケメン二人が居るから大丈夫ですよ!」
「え?」
「ブハッww」
あちゃぁ…
やってしまった…
あぁ草薙さんカポーンな顔だし…十束さん…?いや、あんた笑いすぎですからっ!過呼吸寸前っ

なんやかんやでトントン拍子で決まり、住むのも此処になった



なんだかトリップすげぇ…
































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