小説(長編)

□純愛学園物語♪〜HR〜
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「あ、あったあった!!
ここが2組教室ね!!」


カスミは
軽々と階段を上がり
三階にある教室へと向かった


「ハァ…ハァ…
もう…カスミさん…
はやすぎ…ますよ…」


シトロンはカスミの
ペースについていけず
のこのこのぼってきた


「も〜う!
本当体力ないんだから〜!
男の子でしょー?」


カスミは呆れた顔をして
シトロンに言った


シトロンはけして体力がない
…というわけではない
人並み程である


カスミが
驚異的にズバ抜けているだけだ


「ほら〜、しっかりして!!
教室に入るよ!!」


カスミはシトロンの背中を
押しながら教室に入った


教室にはもう数名入っていた


カスミは
軽くお辞儀しながら教室に入った


そして指示された席に
まずシトロンを連れていき座らせた


シトロンはまた
意識が飛んでいるようだ


カスミは自分の席に座って
初めてのホームルームが
始まるのを待っていた


(へぇー、この人たちと
一年間一緒なんだ〜
うまくやっていけるかな?
どんな人がいるんだろ…?)


色んな事を考えながら
クラスメイトの顔を見渡していた


「あー!!もしかしてさっき
桜の木であった女の子でしょー?」


聞き覚えのある声が聞こえた


声の主はゴンだった


「あっ!!
確かゴン君だよね??」


「そうだよ〜!
カスミさんだったよね?
本当に同じクラスになるなんて
思わなかったよ〜♪
これからよろしくね!!」


(うそー!?
ゴン君と一緒のクラスなんて…
これならうまくやっていけそー♪)


そう思った矢先に
カスミの視線は
あるものをとらえた


(ま、ま、まさか…)



これもまた見覚えのある銀髪…
カスミにとって
一生見たくないものを見てしまった


(まさか…あいつじゃ…ないよね?)


ゴンの隣の席には
"あいつ"と思われる少年がいた


カスミは一時停止し
無意識に"あいつ"と思われる
少年の方を見ていた


「も…もしかして…隣にいるのは…」


カスミは思わず
口にしてしまった…
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