フレッド・ウィーズリーと悪戯を楽しもう!
□マグルから魔法使いに!
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「ふぁー・・・ねっむい・・・」
「さて!テレビでも見るか!」
昨日ようやく終わった学校にミホはため息を漏らす。
なんて言ったって今日から夏休みだ。宿題には手をつけないでテレビに集中するが、テーブルの上の郵便物に目が留まる。
「ん?何これ?」
そういいながら封筒に手をつけ、宛名を確認する。いつもはしょうもないチラシなどが積まれ、手紙などはまったく来ないので気になったのだ。
「これって私の名前?でも、英語ってことは・・・外国からかな?わかんないやw置いとこう」
彼女の母親は英語が得意で、海外旅行にも連れて行ってくれる。
封筒に向けていた目を再び戻す。
そう、この時点で一人の魔法使いが誕生していたのだった。
適当にお昼を済ませ、二度目をするために布団にもぐる。
が、先ほどまでぐっすり眠っていたミホが眠れるはずもなかった。
彼女を一言で言うならば、この言葉がしっくりくるだろう。
そう、平凡。彼女は何の取り柄もない、特別かわいいわけでも、声がきれいなわけでも、足が速いわけでもなかった。
「そろそろ宿題に手をつけるか」
と言い、少し苦い顔をする。
夏休みは休暇期間が長いため、宿題は多い。
手をつけようとするが、やはり夏休み初日で面倒くさいという気持ちがやる気より勝ってしまい、結局ゲームや携帯などに手を伸ばしてしまう。
携帯を片手にベッドにダイブするミホは気づくと睡魔に襲われていた。
その間の夢は本当におかしかったのだ。
夢の内容はざっとこうだ。
ミホは魔法使いになる。どこかはわからないこの敷地内で彼女は迷っていた。動くと危ないのであぐらをかいて人を待つことにした。端から見ればおっさんだ。
そんな彼女に優しい男の人が声をかけてくれたがその人は英語でしゃべる。自分は理解ができずなぜかその男の人の頬を平手打ちするという内容だった。
平手打ちにしたところで彼女は目覚めたが、わけがわからず「あれ?夢かーびっくりした」と笑ったのだ。
時間を確認して彼女はびっくりした。
17:34
自分が普通の人間ではないことに気がつくまで後30分ほど・・・・・・
ミホは時間を見て驚いてから宿題に手をつける。
彼女の母が帰ってくるまであと10分に迫ったとこで彼女は気がついた。
「あ・・・洗い物するの忘れてたああああああ!!」
彼女の母は厳しく、彼女は自分で食べたものは自分で洗いなさいとよく怒られるのだ。
大急ぎで洗い物を済まし、ご飯を炊いたそのとき_____
母「ただいまー」
ミホは胸をなでおろす。間一髪だった。
ミホは「あっ!おかえり!」と返事をしてから、封筒を持って玄関へ向かう。
「今日ね、この封筒がテーブルの上にあったんだよー・・・何か知らない?」
母「ミホ宛だったから私が置いたのよ」
と母はふふっと笑う。
「そうだったんだ!とりあえず、リビングで訳してくれない?あ、あと、お仕事お疲れ様」
母「ありがとう。じゃあいきましょうか!今日はスイカを買ってきたのよ?早食い競争でもしようか」
と彼女の母親は悪戯っぽく笑う。
「負けないよ!」
そう笑う彼女の表情はきっと母親譲りだ。
その後母親が手紙の内容を訳した後、驚愕の目で我が娘を見た。
「ん?どうしたの?」
母「ど、どどどどうしたじゃないわ!あ・・・あなた・・・・なぜ黙っていたの!?」
「なにが?」
母親がここまで焦るのは見たことがないので新鮮に思いながら彼女は問う。
母「ミホ・・・あなた、魔法使いだったの・・・?」
「・・・・・・・・・・」
沈黙が二人を襲う。
「・・・・は?」
ショートしていた頭から復活し、ようやく言っていることの理解ができた。
とりあえず母に手紙の内容を聞いた。
母「親愛なるサクマ殿
このたびホグワーツ魔法魔術学校にめでたく入学を許可されましたこと、心よりお喜び申し上げます。教科書ならびに必要な教材のリストを同封いたします。新学期は9月1日に始まります。7月31日必着でふくろう便にてのお返事をお待ちしております。だって・・・」
「ちょっと待って・・・頭の整理をさせて」
ようやく事の重大さが理解できたミホは目をきらきらさせた。
「お母さん!!それって・・・それって・・!!わ、わ私が・・・「ええ、あなた魔法使いなのよ!!私知らなかったわ!!」
娘の言葉をさえぎり、娘と同じきらきらした目で確信をもたらせた。
何故か二人は疑わず、イギリスへと向かったのだった。
そんな慌しい日は7月31日のことであった。
平凡な女の子の物語が始まる・・