最強明晰策士-イマニティメイカー-

□第零章『"  "と策士』
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"  "。
それはリアル世界で行うバーチャル世界での都市伝説並みのアカウント名。

煌扇の閃帝。
それはここ数ヵ月でバーチャル世界で最強となったアカウント名。

"  "と煌扇の閃帝。
相互が矛盾した関係となるアカウントは、バーチャル世界で対面し、プレイ後に親しき仲となったらしい。
それは、あくまで噂であり都市伝説なのだが。

何事にも負けたことのなかった"  "に敗けを知らしめたのが煌扇の閃帝だった。
また"  "も煌扇の閃帝というアカウントに勝ったことはなかった。どんなに頑張っても引き分け止まり。

そんな"  "を操るのが、この兄妹。空と白である。

「兄。メール…
煌扇の閃帝姉から?友達?」

「白、見てくれ…
今ちょっと…無理…」

「ん」

白は、メールを開く。
そこには、

「兄。見て?」

【君ら兄妹は生まれる世界を間違えたと感じたことはないかい?】

「なんだこれ?つか、何で俺ら"  "が兄妹だってしってんだ?」

画面をスクロールさせると、
そこには.jpのないURLが記載されていて。

「駆け引きってか?」

クリックをする。

*********

「ああ!!
勝ったぁああ…」

「こんなに苦戦したの、
煌扇の閃帝姉のとき以来」

すると、
またメールが届く。


【おみごと。それほどまでの腕前、 “さぞ世界が生きにくくないか い”?】

【君たちはその世界をどう思っている?】

【楽しいかい?】

【生きやすいかい?】

【もし単純なゲームで全てが決まる世界があったら?】

【目的もルールも明確な盤上の世界があったらどう思うかな?】

その言葉に空はすらすらと答える。

「ああ、そんな世界があるのなら俺たちは…
"生まれる世界を間違えたわけだ"」

そう打ち込んだ瞬間全てがノイズに包まれる。
部屋のなかのどんな機械もノイズが走る。

これが全ての始まりだと知らずに。
さあ、ゲームを始めよう。
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