短編
□巫女服(キリト/甘)
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『ねぇ、巫女服ってどう思う?』
最初は、彩華のひょんな一言からだった。
のに…
「キリの字〜」
「キリトくん!」
「和人〜」
「どうですか、キリトさん!」
「お兄ちゃん遅い!」
なんだこの現状は!?
遡ること一日前
『ねぇ、和人〜
巫女服ってどう思う?』
大晦日、俺の彼女である彩華は、家の事情で桐ヶ谷家で年を越すことになっていた。
彩華とは、幼馴染みでよく家に遊びに来ていたから心を許せる一人だったのだが、何時からか別の感情を抱き、離れるよう生活していたらSAOでばったり…
という再開を果たしたオレたちは、仲直り以上になり年を越していたのだが…
「巫女服?」
『そう、巫女服』
巫女服…
そりゃ黒髪、小野小町のような
彩華に巫女服はたいそう似合うことだろう。
だが、何故巫女服なんだ?
『明日奈もさ、今年は京都に帰省しないんだって〜』
「ふ〜ん」
『でさ、よく行って、良くして貰ってる神社の神主さんにさ、年始のお手伝いを頼まれまして〜』
えへへ〜と笑う彩華。
可愛いのだが…
「はぁ!?」
『明日奈とか、りっちゃんとかさっき直ちゃんにも聞いたら空いてるって言うから、行って来ていい?』
「メンバーはそれだけか…」
『えっと、アスナとリズとリーファとシリカと…あと、クラインも来るって!』
…ほほう
彩華の巫女服姿をクラインや初詣に来た野郎共が見ると…
「ああ、良いぞ」
『ほんとっ?』
「そのかわし…」