短編

□消えないで(アカシ/悲)
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ああ、何故だろう…
段々と力が抜けてきた…

身体にも力が入らないよ…

「彩華!?」

私の状態に気がついたのであろうアカシくんが、声をあらげる…

そんな心配そうな顔しないで?

そんな言葉ももう発することも叶わない…

躯様…私は人間を特例の力を使い助けました…
それでも後悔はしていないのです
それは、私が東京に入って私の命を救ってくれた彼…アカシくんに恩を返せたとか、ただ単に嬉しかったんじゃないんです…

産まれて初めて好きになって、心から愛しくて…
そんな彼に、そんな大好きで愛しい彼に、辛い目にあってほしくないから…私は、彼の為だったら躯様にでも逆らってしまうのでしょう

「彩華!!彩華!!
消えないでくれ!!彩華…」

弱々しく私の名前を呼ぶ彼
そんな彼をみたかったわけじゃない…けど、


(アカシくんに逢えて…

アカシくんと過ごせて…


アカシくんを好きになって…

私本当によかった…だから



今度はアカシくんが幸せになって…?
最後くらい笑って見送ってよ…)
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