星々の輝き

□星々の輝き
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学校が終わり、放課後になった十番高校。
今日は何の用事も無い為、帰りにスーパーに向かう事にした。
「あ、裕子ちゃんだ!」
校門を出ようとした瞬間、聞いた事のある声に裕子は後ろを振り返った。
肩に三日月の様なマークをした猫を乗せて、こちらに向かってくるうさぎ。
「今から帰るの?」
「えぇ、今日は弓道部休みなの」
「じゃあ一緒に帰らない!?」
裕子は弓道部に入っているが今日は部長が居ない為、休みになった。
そんな裕子にうさぎは一緒に帰りたいらしい。
うさぎの誘いにOKを出す裕子。
「うさぎの肩に乗せてるのは飼い猫か何か?」
「う、うん!ルナって言うんだよ」
ニャーっと鳴くルナに裕子はルナの喉を優しく撫でた。
ルナの額にある三日月のマークが目に入る。
あのセーラームーンと同じ三日月。
確かあの時、セーラームーンはルナと言っていたが…。
うさぎが言うルナとセーラームーンが言っていたルナの名前が同じ。
まさか、うさぎがあのセーラームーン?っと裕子はうさぎを見つめた。
そんな裕子にうさぎは首を傾げた。
「(まさかね…そんな筈ある訳が無いじゃない)」
でも、油断は出来ない裕子は訳の分からないうさぎに微笑んだ。
「うさぎは部活は入らないの?」
「ん〜…超楽しくて、歌って踊れてお菓子も食べれて〜」
「え、えぇ…」
「超カッコイイ男の子が沢山居てアメリカにも行ける部活ないかなぁーって」
そんな部活、どの学校に探しても絶対見つかる訳がない。
寧ろ、無いだろう。
「うさぎ、そんな部活があったら苦労しないわよ」
裕子の言葉に苦笑いをするルナ。
「それにうさぎは衛さんって言う彼氏が居るのに浮気するの?」
「浮気!?あたしはまもちゃん一筋だもん!」
「そう、それを聞いて安心したわ」
もし浮気するのなら、裕子はうさぎをどう懲らしめようか考えていた。
一筋と言う言葉に安心した裕子。
それからもうさぎと裕子は色んな話をした。
お互い秘密の会話は一切しなずに…。
「うさぎ、ちゃんと前見ないと危ないわよ?」
「大丈夫♪大丈夫だっ…って、きゃあ!」
「ちょ、うさぎ!?…ッきゃ!」
前を見ていないうさぎに注意をする裕子。
だが、道通りから出て来た男の人とぶつかった。
その衝撃により、後ろにいた裕子と衝突してしまった。
裕子はうさぎを支えようとした。
が、余りの衝突に支える事が出来ず、うさぎと一緒に転けてしまった。



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