王子様達とたった一人の王女様

□第壱章
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『貴女なんて要らないわ!!』

ねぇ、神様…?

『貴女なんて産むんじゃなかったわ!!』

愛って何ですか?

『何で私の言う事が聞けないの!!?』

愛情って何ですか?

『貴女なんて…死んじゃえばいいのよ!!』

愛する事って、何ですか?


床に横たわる少女。
今日も母親から暴力を受けていた。
その所為で身体中には幾つものの痣があり、少女の瞳は虚ろな瞳。
少女の名は舞姫 裕子。
裕子は痛々しい身体を起こし、立ち上がる。
フラフラな状態でドアノブに手をかけ、ドアを開ける。
一階に降りると母親の姿が無かった。
恐らく、また男の所に行ったのだろう…。
父親は浮気。
その浮気の所為で母親は一瞬にして壊れた。
壊れた母親は自分の娘を虐待し、気が済んだら男の所へ行く。
それが今の母親の日課なのだ。
良くテレビで『親が子供を虐待し、死なせた』とニュースを良く見る。
その度に裕子は死んで欲しいなら殺したら良いのに…っと思っていた。
小腹が空いてきた裕子は近くのコンビニに向かう。
真っ暗な外に誰も居ない道を歩く裕子。
すると、前から猛スピードでやって来る車が見えた。
そして…。


キィィィィィ…!!!
ドンッ!!!!


突然の出来事に裕子は何が起きたのか、分からなかった。
どうして自分の身体が浮いてるのか…。
どうしてこんなにも身体中が痛いのか…。
どうして自分の周りに人が集まって騒いでいるのか…。



どうして、こんなにも眠いの?
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