少女の成長日記
□03
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「茜ちゃん入っていいよ」
雅臣さんに背中を押され
弥くんに手を引かれ、中に入ると
そこにはたくさんの男の人がいた。
「はじめまして茜さん。私は二男の右京です」
「は、はじめまして」
襟元のバッチを見ると弁護士だということがわかる
偉い人なんだと思うとめっちゃ緊張する
「そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ。
リラックスしてくださいね」
「おん…そうします」
右京さんは怖そうだと思ったけど
にこっと笑う優しい人なんだとわかった。
「やっと来たね」
後ろから低い声が聞こえ振り返ると
ガバッと抱きつかれた
「うひゃ!?」
「ようこそ朝日奈家へ、茜ちゃん♪」
服が固いところから推測するに
この人の来ている服は着物や。
紫色の着物…
お坊さん???
「おい、要!!」
「うおっ!?」
いきなり体が離れ上を見上げると
金髪で頭を擦っている男の人がいた
右京さん…意外とやるんだ。
「痛いなあ、京兄!なんだよ…」
あ、ピアスいっぱいついとる
え?不良?でも…え?
「すみませんね。行儀の悪いクソ坊主で。
こいつは私のすぐ下の弟の要です」
「ありがたい説法聞きたくなったら、オニーサン
のところにいつでもおいでね?」
要さんの顔が近づいてきたと思ったら
すぐ横からちゅっという音が聞こえた
頬が暖かい
ちゅーされたんだとすぐにわかった。
この人は危険かもしれない。
*