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□8話
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08 臨也視点。
席替えから数ヶ月が過ぎたとある昼休み
「もうそろそろ文化祭だよねー。」
新羅がさも面倒くさそうに口を開く。
「文化祭?あぁ出しもの決めないとねー」
「何言ってんのさ臨也。出しものなら先週決めただろ?」
「え?決めたっけ?」
「お前そん時寝てただろ。静雄もだと思うが」
「そうだっけ?あーシズちゃん焼きそばパン買ってきたー?」
「弁当忘れたてめえの為に誰が買うか。自分で買ってこい」
「まぁそうだと思って君の弁当の半分は先に食べてからいいよ。ちなみにその手に持ってる牛乳は要らないからね〜」
「静雄キレるな。俺の弁当やるから」
「流石ドタちん〜。やっさしー。で文化祭って何すんの?」
「え?メイド喫茶と執事喫茶だって」
ぶっ!
「ちょっとシズちゃん牛乳吹き出さないでよ汚いなー」
「うっせえ!びっくりしたんだ。つかいつ決まったんだ?」
「だからお前らが寝てたHRで決まったんだ。」
「ふざけてんのかこのクラス。接客とか絶対出来ねえからな。調理に回してくれ」
「静雄は執事だよ。ちなみに臨也はメイドに決まったから頑張って」
「は?!」
「ちょっと待ってよ。何で俺メイドなの?おかしいでしょ!」
「ぐーすか寝てる君達が悪いんじゃないか」
「実行委員さんって誰だっけ?ちょっとお話ししたいなー」
「俺もだ。勝手に決めやがって」
「おいちょっと待って。実行委員はやめろ。俺が話をつけるから」
「何でさ?ドタちんの知り合い?というかさっきから俺たちの事見てる奴居るんだけど?」
俺はそう言って指指すと窓際にササッと隠れた二人組がいる。
門田ははぁーとため息を吐くと「あれが実行委員だ」と言った。
俺とシズちゃんが「え?」となっていると門田に手招きされ実行委員二人がやって来た。
「キャー!!シズシズとイザイザが目の前にいるーo(≧▽≦)o いやー私達一般人から見るとさーシズシズとイザイザってカリスマ的オーラがあって遠目からしか見えなかったんだけどこんなに間近いるとさ、もうどうしたらいいか分からないっていうかさテンション上がっちゃって困ってるんだよね。それでさどうしたの?」
「・・・・。臨也と静雄の配役ってなんとかならないか?狩沢」
「んーそうだねー。二人共顔もスタイルも良いから出せば客寄せも売り上げも大きくアップすると思うんだよねー。だから調理とかそういう裏方には回したくない絶対。 てことで無理。」
「そこ何とかならないのか?」
「いやいいよドタちん、ありがとう。ところでさー何で俺ってメイドなの?」
「キャーo(≧▽≦)oイザイザに話しかけられてるー!いやーやっぱり数いるメイドの中に一人男子がいるっていうのも良いかなって思うし、イザイザは中性顏のイケメンだしメイドも似合うと思うんだ。それにシズシズ執事が隣に並んだら色々美味しいし薄い本も厚くなるしCP的に私の好きなイザイザう「狩沢黙れ」
「・・・なんかよく分かんないけど俺がメイドって事は確定みたいだから・・うんまあ頑張るよ。」
「臨也それでいいのか?静雄も」
「いや・・もう決まった事みたいだし仕方ねえじゃねえか」
「俺もメイド服なんて着たくないけどまあシズちゃんと同じ格好するのかと考えたら大分マシだからいいよ」
「ノミ蟲君なんか言ったか?」
「二人共了解してくれて超嬉しい!
衣装とか全然心配しなくていいよ!全部大船に乗ったつもりでいいからね!あと素敵な喧嘩どーぞ続けて。ゆまっちビデオカメラ早く!!」
「・・・・・・・。」
「・・・・・・・。」
「・・・・・・・。」
こうして俺たちは狩沢さんに押し切られるまま文化祭を迎える事になったのだった。