ヒネクレモノ

□two
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俺の気持ちと同じようなどんよりとした空。今にも雨が降りそうだ。自然と足取りが重くなる。早く寝たい。

今日は朝練もないから教室に入って速攻で寝る。俺の近くでは堀尾がギャーギャー騒いでいたが無視した。
「あ」
俺は顔を上げた。堀尾は少しビクッとして俺を見ていた。クラスがわからないなら2年の教室全部まわればいいんだ。
恥ずかしそうに笑うナツミ先輩の顔が思い浮かぶ。時計を見るとあと3分でHRが始まる。
仕方なく俺はHRが終わってから探すコトにした。
予想以上にHRがのびた。ホント信じらんない。俺は早歩きで2年の階に急いだ。
俺が2年の階に行くと一斉に見られた。流石にたじろいでしまう。だけど平然を装ってひとつひとつ教室を覗いた。
「…いた」
俺の目当ての人はあっさり見つかって。何人かの友達と楽しげに談笑していた。今すぐ声をかけたいけど俺が行って雰囲気悪くしちゃうかもしれない。
俺は踵を返しその教室を後にした。
 

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