BOOK
□創作ヤンデレ
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どうしてこうなってしまったんだろう。
わからない、わからないの。
脳が思考を拒否する。
わかりたくない、理解したくないよ。
私は、普通に生活していた。
普通に恋をしていた。
ごくごく平凡な女子大生だったはずだ。
なのに今私は、薄いワンピースを来て。肌寒く、薄暗い部屋に監禁されている。
ことの発端は、近所に住む幼馴染のももにぃに告白されたことからはじまる。
いや、本当はもっと前からなのかも知れないけれど。
ももにぃは5歳歳上の幼馴染で、血は繋がってないけどお兄ちゃんの様な存在だった。ももにぃもきっと私の事を妹の様に見ていたと思っていた。
だから、電話で呼び出された時も特に気には止めなかった。
「ももにぃ、話って…」
「好きだよ九十九」
「えっ…?私も好きだけど…突然どうしたの?」
「そうか、よかった。九十九も俺の事を想ってくれていたんだな…俺たちは両想いだったんだ、なんだこんなことならもっと早く告白するんだった。関係が壊れるのが怖くてずっと我慢してた17年間が馬鹿らしいよ。嗚呼好きだよ。本当に好きだ九十九、愛してる」
この時、やっと彼の異常性に気がついた。
「ま、まって!ももにぃ私は幼馴染としてももにぃを…」
「九十九」
その声色は今まで聞いたことのないほど冷たく感情のない声色だった。
「これからはずっと一緒だ。」
この直後、彼によって口元に布が当てられ私の意識は途絶えた。