タイトル未定
□第1章 第7話 距離
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あの2日間は、結局休日をサソリのヒルコ修理に費やすこととなった。
そして、サソリの匂いで何かを思い出すことも今のところできていない。
「名前とオイラはきっと相性があうんだな、うん」
「コイツは何を呑気なこと言ってんだか」
「だってあれから1ヶ月が経つけど名前に何も起きないだろう、うん」
そう、あれから1ヶ月が経っていた。
時間の流れが早すぎてついていくのがやっとだ。
相変わらず芸術コンビは毎日言い争いをしている。
それとその間に少し、変化があった。
「名前は背伸びたな、うん。
オイラよりは小さいけど」
「成長期だから…」
「それでもお前は小さいほうだけどな」
「………」
1つは私の身長が少し伸びたこと。
もう1つは…
「おい名前、昨日言ったことは覚えてるか」
「あっ、はい」
「それじゃあ修行の成果を見せてみろ」
あの日以降、サソリが私に傀儡を扱わせるようになったこと。
サソリ曰く私は傀儡使いに向いているそう。
それから今日まで、サソリに傀儡の修行を見てもらっている。
傀儡を扱うのはとても難しい。