彼と私の12年戦争

□序章
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はじめて出会ったときから、大嫌いでしかたがなかった。

『こっち見んな、ブサイク!』

小学校の入学式、隣に座ったあいつと目があったときにはそう叫ばれていた。
自分のことを可愛いなんて思ってなかったけど、家族に可愛い可愛いと言われて育てられてきた私にはその言葉がショック以外の何ものでもなかった。
それ以前に、そんなひどいことを言う人がこの世にはいるんだと子どもながらに思ったりした。

その日から私は意識的にあいつを避けるようにしたが、それでも何かあるたびに文句をつけてくるあいつに何度泣きそうになったことか、両手がいくつあっても数えきれない。
泣いてしまったらかっこ悪いと思って泣くのを我慢した自分を私は今でも誇りに思っている。

3年生、5年生と学年があがる際に行われるクラス替えのときには神様に何度も祈った。
しかしそれも虚しく、小学校生活6年間は見事あいつと同じクラスで過ごした。
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