タイトル未定

□第1章 第4話 与えた傷
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「…………」

目が覚めると、私はベッドの上にいた。
起き上がりぐるりと自分の周りを見れば、ここは新しい私の部屋。
ベッドから降りると、頭に強い痛みが走った。
寝ている間にどこかにぶつけたのだろうか。
自分の体を見ると、暁のコートを着ていた。
私、いつこのコートを着たんだろう。

『任務に関しては行く途中、イタチに聞いてくれ』

頭の中に流れたペインの声。
そう、確か私はイタチと一緒に任務に行って、それから…
そこまでは覚えているのに、それ以降は綺麗サッパリ記憶が消えている。

「あ………」

嫌な予感がして、体中から一気に血の気が引く。
急いで自分の部屋を出た。
どこに向かうかも決めていないのに、焦りだけが先走る。
あのあと、何があった?
アイツが姿を現したのか?
イタチは何ともないのか?
たくさんの疑問が頭に浮かんできて、今にも破裂しそうだった。
少しでも早くイタチに会って確認しなければならないことがある。

「あ、名前」
「…飛段」

部屋に向かう途中の廊下で、飛段とすれ違う。

「いつ任務から戻ってきたんだ?
お前たちが出ていってから、まだ3時間も経ってないな…そんなに楽な任務だったのか?」
「あの、飛段にイタチさんの部屋を教えてほしいの」
「イタチの部屋ぁ?
ああ、それなら…」


そこを右に曲がった、突き当りの部屋だよ。
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