双子の絆と仲間の絆

□第二話
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人が多くてなかなか前に進めないが人ごみをかきわけ何とかそこにたどり着いた。

「一年…三組。五月も一緒か。」

よくよく見ると同じクラスに葉月渚の名前が。

「うわぁ、一緒のクラスだね!」

聞き慣れた声が後ろからしたので振り向くと

「久し振り!みーちゃん!」

葉月渚がいた。

「…。」

冷ややかな目で渚を睨み、そのまま立ち去ろうとする岬。

「えぇ!?ちょっと待ってよ!」

無視してスタスタ歩く。

「五月、はやく行こ。」

「お?おう。」

元の場所まで戻ると五月の手を引いて校舎へと入っていく岬。

「みーちゃーん!」

「おい、岬、あれ渚じゃね?」

「気のせい。」

「…同じクラスなのか?」

「私の目の錯覚。」

「いやどっからどう見てもあれ渚…。」

「他人のそら似か幻覚。」

五月は困った。五月は渚に会うことを楽しみにしていたのだ。しかし岬がこうではとても困る。

「クラスここ。私と一緒。」

岬は一年三組の前で止まると五月と繋いでいた手をはなして教室に入っていった。

「ったく。岬の奴。」

「あ!さっちゃん!」

「渚!」

教室の前で立ってると渚が声をかけてきた。

「久し振りだな!」

「ねぇねぇ、みーちゃん見なかった?」

「岬なら教室入っていったよ。」

「みーちゃぁぁぁん!」

ヒュンと五月の横をすり抜けて行く渚。岬は軽く渚をよけた。渚はこけた。

「ほんと渚って…。」

と呟いて五月も教室に入った。

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