双子の絆と仲間の絆
□第七話
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「おはよう、岬。」
「おはよう。」
「おはようございます。七瀬さん、橘さん。」
朝、校門で岬は遙と真琴に会った。
「あれ?五月は?」
「学校に行きたくないと。」
「また!?」
「よくあることです。」
五月はたまに学校に来たがらない事がある。小学校と中学校もそうだった。小学校は遙や真琴達と一緒に無理やり学校まで引っぱって行っていた。
「いじめられてたりしないよね?」
「しません。」
「じゃあ何で来ないんだ?」
「…お答えできません。」
岬はそう言うと校内に入っていった。
教室に入ると
「みーちゃんおはよう!」
「…この瞬間が私は嫌いよ。」
「ひどくない!?」
いつものように渚がハイテンションで挨拶してきたのをバッサリ切り捨てる岬。
「あれ?さっちゃんは?」
「今日は来ない。」
「何で?」
「頼むから私のまえで永遠に話さないでくれる?」
「みーちゃんひどいよ…。」
いつもどおり渚をけなしまくる岬。
「…。」
岬は誰も座っていない前の席をボーッとみた。
「やっぱりさっちゃんがいないと寂しいね。」
こういうのは察しがいいんだよね…。
「…葉月がいるから大丈夫かな。」
ボソッと言うと
なぜか葉月の顔が真っ赤になっていた。
「…!」
岬は渚のほっぺをつんつんつついた。
「葉月って可愛いよね…。いいなー、モチモチ肌。」
今度はムニムニとほっぺをつまむ。
「み、みーちゃん!///」
「写メって待ち受けにしたい…。」
「えぇ!?///」
「し…しないから、ひかないでよ。」
「う、うん…」
「フフッ。」
岬は少し微笑んだ。
「…///」
渚は更に赤面した。
「そ、そろそろ僕座るねっ!」
慌てた様子で席に戻っていった。
渚はまだ岬の指の感触が残る頬にそっとふれた。
「それは反則…///!」
渚はしばらく真っ赤のままだった。