双子の絆と仲間の絆

□第四話
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くだらない会話を聞き流している岬は

帰りたい

その一心だった。

「なぁ、岬もいいと思うだろ?温泉部。」

と五月が聞いてきた。

「別に。」

「ええー?いいって言ってよみーちゃん!」

「言わない。」

何て会話をしているともうすぐでチャイムがなるので屋上から出た。

「ねぇねぇ、知ってる?小学校の頃通ってたあのスイミングクラブ、取り壊しになるって。」

「あ〜。知ってる。何かそんなことになってたよなぁ。な、岬。」

「どうでもいい。」

「あのなー…。」

「だから、その前に。皆で行ってみない?」

「あれを掘り起こしに?」

あれとは遙達が大会のリレーで優勝したときのトロフィーだ。

「そ。みーちゃんとさっちゃんもさ。」

「でも俺らリレー出てねーぞ?岬なんてその時にはスイミングクラブやめてたし。」

「いいからいいから。ね?夜にこっそり忍び込んで…。」

「行くなら勝手に行け。」

「同じく。」

岬と遙は階段をどんどんおりていく。それを必死に止める渚。

「そんな事言わずにさぁ。おもしろそうだと思わない?」

「思わない。」

「みーちゃん…。」

「でも行けばプールがあるよ?大きなプール。」

遙はそれでピタッと止まった。



「なら絶対行かない。」

「み、岬!待てっておい!渚!岬は俺が説得しとくから、またな!」

そう言って五月は岬のあとを追いかけて行った。
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