双子の絆と仲間の絆
□第五話
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「結局こうなるのね…。あの時チョキを出していれば…!」
グーとパーで岬の負けだった。そして、今はそのスイミングクラブの前に2人は立っている。
「いつまで言ってんだよ!お、あれ真琴達じゃん!おーい!」
「さっちゃん!あぁ!みーちゃんもいるー!」
「驚いたな。どうやって説得したの?」
「内緒!」
五月は大したことしてないのに…
「でも、結構荒れてるね…」
「ここ、出るらしいよ。」
「脅かすなよ…」
「本当だよ!」
真琴はとても怯えた顔をした。
「大人しくしててね!」
と遙と真琴に塩をふる渚。
「渚、それ塩じゃなくて砂糖じゃないか?」
と五月が言った。
「え?」
「本当だ…。」
粉をなめた遙が言った。
「何でわかったの?」
「砂糖の匂いがした。」
「それどんな匂いなの?」
人間離れした五月の嗅覚に皆感心した。
中に入ると真っ暗だったので懐中電灯をつけた。
「こういうのって気持ちの問題だから塩でも砂糖でもきっと一緒だよね。」
「ボケとしては古典的すぎるよね…」
真琴は引きつった笑いを見せた。