06/10の日記

11:55
ろうそくの火
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生まれる前の世界のお話。

来世の運命を決めるとき、
一人に1本、ろうそくが渡されます。
このろうそくを
どのように使うかはあなた次第。

ある人はとても情熱的な人生を望みました。
「そんなことをしたら、
ろうそくをすぐに
使い果たしてしまいますよ」
と神様は忠告としました。
それでもその人は、
『この人生で情熱を持って
やらなければいけないことがあるのです。』
と強く願い
大きな火を燃やすことを決めました。

その人の人生のろうそくが燃え尽きたとき、
多くの人が悲しみ、悔しがりました。
あまりにも若過ぎる、と。
でも、あんなに情熱的な人はいない。
と口を揃えて言っていました。

情熱の火は、少しずつ、
人々に受け継がれていました。

またある人は、
少しでも長生きすることを望みました。
「小さな火では一生で出来ることが
限られてしまう」
神様は教えましたが、
その人の願いはただ一つ。
『前世で一緒にいられなかった人と
少しでも長く共に生きたい』

その人は、小さな島の小さな村で
シンプルな人生を送りました。
誰よりも長生きしました。
その傍にはいつも家族がいました。

小さくなっていくろうそくの火を
みんなが見守りました。




どんな選択だとしても

ろうそくの長さはみんな同じ。


ろうそくを
どう使うかは
私次第。

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