短編
□ちびのくせに
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今日から私たちは冬休みに入りました!
朝起きなくていいし、面白くない授業もないし、最高だよ!
でも、唯一不満なのはあのちびに会えないことなんだよね。
ちびってのは私の彼氏の越前リョーマのこと。
リョーマはテニス部のレギュラーだから毎日練習ばっかりなんだよね。
ほんとつまんない。
「あーあ。なんか楽しいことないかな?
今日もあのちびは暗くなるまで相手してくれないだろうし
かと言ってどっかに出かけるのもめんどくさいしな
うーん。どうしようかな?」
ピーポーン♪
「あれ?誰だろう」
「はーい、どちら様ですか?」
「おはよ」
「、、、、え?リョーマ?」
「なに?俺じゃ不満?」
「そ、そんなことないけど、どうして?練習は?
まさか、、、サボり?!」
「はあ、、、今日は休み。
前にも言ったんだけど?」
「えっと、、、そうだっけ?」
「ふーん」
「ごめんなさい!すっかり忘れてました!」
「別にいいけど」
「うん」
「どうでもいいけど、服着替えたら?」
「え? きゃー!!見ないでーー!!」
リョーマが来るなんて思ってなかったから、寝巻きのまんま。
もう!なんで忘れてのよ!私のバカ!
「お待たせしました」
「別に、ほら行くよ」
「う、うん」
ちびのくせにいつも余裕あるし、この手だって細いのにテニスやってるからマメがあって男らしいし、なんかムカつくんだよね。
でも、そんなリョーマが好きなんだよね。
「ねぇ奏音」
「なに?」
「今、ちびのくせにって思った?」
「うっ、、、そんなことないですよ?」
「あっそ。ま、なんだっていいけどね」
「わー!ごめんなさい!少し思ってました!」
やっぱりリョーマには敵いません。