GS2 × GS3長編(完結済)
□恒例
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案の定次の日の夜電話は来た。
授業いつだのバイト何曜だのと質問責めにされて、そのあとすぐ琉夏くんは言った。
「日曜空いてる?水族館行こう。俺、あそこ好き」
「……」
「あれ、嫌いだった?」
水族館。
「……好き。すごく」
「そっか。行こう?」
……あの水族館だよね。臨海地区の。
課外授業でほんの数回行っただけだ。
先生がカニの脚の話をしてたっけ。
ずーっと食べ続けられますね、なんて返して。そうだねアハハ、って笑われて。
懐かしい……。
「じゃあ。オマエの日曜もらった。忘れたら……若ちゃんにチクる」
「それは困る……大丈夫だよ。わかった」
「待ち合わせは……」
「はばたき駅かな?」
「だな」
なんて考えていたら、さらっと予定を受け入れてしまっていた。
通話の終わった携帯を布団に投げて、顔を枕に埋めた。
「ハァ……何やってんだろ……あああ」
……オッケーしちゃった。
何着てこう。
何話せばいいんだろう。
考えて立ち上がって、クローゼットを開ける。
「……高校生みたい」
いや……
思い返せば。
高校のとき、日曜日に誰かと2人で出かけるなんてことしてないな。
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