GS3長編 設楽聖司×お嬢様(完結済)
□枕片去る
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「はぁ……」
ぞわぞわぞわ、とよくわからない痺れが背筋を抜ける。
触れられた部分が熱くて、顔の赤みが中々引かない。
頬に手を添えながら頭を振って忘れようとした。
ぺちん、と軽く叩いてみる。
「……お仕事、お仕事」
自分に言い聞かせるように何度も呟いていると、急に後ろのドアが開いた。
驚いて飛び上がりそうになる。
「おまえが悪い」
「はい!?」
ふん、と偉そうに入り込んできた設楽がぶっきらぼうに言った。
強めにドアを閉める。
「おまえが昨日良い夢をとか言ったからおまえの夢を見たんだ。俺は悪くない」
「は、……わたくしの夢……?」
「早く出せ」
「……はい」
夢に自分が。
設楽の夢に。自分が。
くわん、と頭が揺れた気がした。
顔が熱い。
「もう……うぅ」
「飛ばすなよ」
「飛ばしませんわ!お任せくださいまし!」
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