PSYCHO-PASS

□草食
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 ベッドと繋げた手錠が鳴る。金属の擦れるがしゃがしゃという音。

 いくら暴れても外れるわけないし、私がそれを外す気もさらさらない。そんなこと、頭のいいギノさんならわかってるはずなのだ。わかっていて抵抗してる。彼の嫌いそうな、無駄なこと。
 このあたりから推測するに、ギノさんはどこか流されようとしてる。でも、それが気にくわないのだ。執行官に騙されて部屋に連れ込まれて押し倒されて脱がされている自分が嫌なのだ。
 気持ちいいくせに、もどかしいくせに。小さなプライドと、押し込められた自尊心と、監視官という地位。それらが総じて、この抵抗という無駄な体力を消耗する行動に至っている。
 ……ああ、可愛い。



「やめろっ、おい、名無しさん!」
「らんれ?ひもひよくなひ?」
「あ、ッ」



 ぷっくり腫れた乳首を舌で押し込み、先端でざらざら擦った。同時に、しゅこしゅこ手を上下させる。割れ目から溢れてくるぬるついた粘液を塗り込む。わざと音を立てながら、表情も伺いつつ。
 ギノさんは悔しそうに、そして辛そうに眉を寄せて唇を噛みしめて、時折熱い息を吐く。必死に目を背けているようだ。一切こっちは見てくれない。


 初めて見たときから好きだった。好みのタイプど真ん中。高身長に切れ長の目、それから堅物なあの性格に、眼鏡も好き。潜在犯として送ってきた死んだような人生に転機が来たと思った。
 でも、ギノさんは全く恋愛には興味ないって感じ。男女分け隔てなく、っていうか。なさすぎ。恋して、あんなことやこんなことがしたい、なんて考えてる私とは別世界の住人だった。

 それでも潜在犯らしく落ち込まずに考え続けてたら、良いことに気づいた。
 あれ?ギノさんって童貞じゃない?……と。奪ってやりたい思いが膨らんで、そのことばかり頭に浮かんだ。

 我ながら発情期みたいに目をぎらぎらさせながらその機会を伺っていたある日。そう、今日だ。
 内容は忘れたけど話の流れでギノさんが私の部屋に来ることになった。……ああ、紙の書類がどうだか……だったかな。私が嘘ついた。

 そして私は、ずーっと練り続けていたその計画を実行した。
 とりあえず関節固めて捩じ伏せて取り押さえて、ベッドに引きずって手錠嵌めて胴体も固定して。見立て通りギノさんは細かったし、弱かった。ほんと、可愛い。



「何で、こんな──ん、っむ」



 胸から顔を上げて、そのうるさい口を塞ぐ。息の仕方もわかってなくてふーふーしてるから、キスも経験ないんだろう。初めてのちゅーが、こんな甘さも酸っぱさもなく終わるなんて可哀想だ。きゅんきゅんしてきた。

 息を吸う為に開いた唇をぱくりと覆う。並びの良い歯をなぞってから、奥に引っ込んでる舌をつついた。柔らかくて熱くてぬるぬるだ。



「んん、ふっ、ぅ」
「ふ、ぁは」



 いつもはかっちりスーツ着込んで眼鏡できりっとしてる監視官が、こんな間抜けに拘束されてちゅーで顔真っ赤にしながら力なく形だけの抵抗を繰り返してる。先走りの液体を垂れ流して、脚びくびくさせて、それでも嫌だやめろと繰り返す。
 緩む頬を我慢できない。どきどきして堪らなくて、頭が沸騰しそう。
 それに、私も限界だった。腰が疼いて、下腹部がひくつく。座ったまま踵でぐりぐり圧迫してみても、もどかしい痺れが腰から背中に軽く抜けるだけで治まらない。それどころか余計に熱い粘液がどろっと溢れ出してくるのを感じて興奮した。

 腰を上げて下着を抜き去る。スカートをたくし上げて、ギノさんに跨がった。見下ろしながら腰を落とすと、私の割れ目と彼の先端がぷちゅっと触れる。



「ぐ、っ!」
「んぁ、」



 そのまま腰をぐにぐに動かせば、反った裏側にぴったりくっついた。割れ目で挟んで、前後に擦る。



「やめろ、名無しさんッ!いい加減に──ひ」
「ぁは、かぁわいい……」



 いくら睨んだってやめろって言ったって、もっとって言われてるようにしか感じない。煽られてるみたいだ。
 ぷちゅぷちゅと粘液が泡立つ音。動く度にクリトリスが擦られて気持ちいい。

 何度も腰を前後させたり押しつけたりしてるうちに、下腹部がひくひくし始めたのがわかった。今刺激してるところじゃなくて、もっと奥。気持ちいいのちょうだいって言ってるみたいにとろとろ溶けて熱いのが滲んできてやらしー感じ。

 ずりずり擦るのは止めないで、そのままギノさんの顔を覗きながら言った。



「ギノさんって、っ、どーてーですよねっ」
「……黙れ」
「初めて、私にください」
「──ッは、!?」



 呆気にとられたギノさんが、ぽかんと口を開けて私を見た。

 ……ああもう、好き。一緒におかしくなっちゃいたい。

 腰を上げて、反ったそれを割れ目にあてがう。先端を浅く引っかけてから、ずろろろっと押し込んでいく。何度か引いて押して、馴染ませるように挿入した。一番張った亀頭の所が奥を突いてしまえば、成功だ。



「っうぁ、あッ」
「えっへへへ、はぁあっ……きもちぃ……」



 実を言うと私も初めてだけど、そんなこと口には出せない。知識だけは豊富なつもりだし、本物以外なら入れたことはある。

 圧迫感と達成感でしばらくぽーっとしてしまった。

 ……これ、思ってたより気持ちいい。がちがちに反ったあれが、お腹側の良いところに上手く当たってる。それにちゃんと根元まで入ってるし、痛くないし、奥まで押されてるせいで苦しいけどそれもああ入ってるんだって感じでぞわぞわする。

 これ、動いたらどうなっちゃうんだろう。
 きゅうんっと胸が締め付けられて、鼻の奥がつんとした。








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