novel
□†雨の日の温もり
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「返せようっ!」
「やだ」
「返してよ〜…っヒック」
突然美咲は小さい子供の様に泣きじゃくり始めた。
これには秋彦も終始驚いている。
「ぅおっと…」
思わず秋彦は口にくわえていたタバコを落としそうになった。
鈴木さんが…
鈴木さんが取られた〜…
「うさぎさんのばかあっ!」
「ちょ、オイ美咲」
どさっ…
と秋彦が寝かされたのは、ソファの上だった。
「美咲…いい加減悪ふざけは…「ばかうさぎ」
「俺は大歓迎だが、後々後悔す「ばかうさぎ」
…どうやら今の美咲は秋彦の話を聞いてくれそうもない。
観念したかのように秋彦は動かず無言で美咲を見つめた。
「うさぎさん、オレね…実は」
そう言いかけ、美咲は急に秋彦に崩れ落ちた。