novel

□野分の独り言
3ページ/3ページ




「ちょっ…ちょっと待て!!聞け、野分っ」


「…なんですか?」




後ろから抱き抱えるようにしながら耳元で囁くと
どうやらこの体制には観念したのか ヒロさんは抵抗を止めた。





直に伝わってくる鼓動


どちらの物か分からないくらいの早鐘が打ち鳴らされている。


それも少し落ち着いてきた頃、ヒロさんは口を開いた。








「明日、お前休みだっつってたよな?」


「へ……あ、はい」





覚えてて くれたんですか


1ヶ月も前にちょっと言っただけなのに





俺はものすごく嬉しくなって、ヒロさんの腰に回した腕に力を入れた。







「ヒロさん…「で!でだな!?…何と言うか〜あ、ああ明日 俺も休みだからどっかに出掛け…………ちょっ、オイ野分!!」
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ