novel
□野分の独り言
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「ちょっ…ちょっと待て!!聞け、野分っ」
「…なんですか?」
後ろから抱き抱えるようにしながら耳元で囁くと
どうやらこの体制には観念したのか ヒロさんは抵抗を止めた。
直に伝わってくる鼓動
どちらの物か分からないくらいの早鐘が打ち鳴らされている。
それも少し落ち着いてきた頃、ヒロさんは口を開いた。
「明日、お前休みだっつってたよな?」
「へ……あ、はい」
覚えてて くれたんですか
1ヶ月も前にちょっと言っただけなのに
俺はものすごく嬉しくなって、ヒロさんの腰に回した腕に力を入れた。
「ヒロさん…「で!でだな!?…何と言うか〜あ、ああ明日 俺も休みだからどっかに出掛け…………ちょっ、オイ野分!!」