Happiness

□Happiness2
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ルハンがドアに手を掛けようとして

ゆっくりと振り向いた



「ミンソク」

「・・・うん」




切なそうに微笑みながら

ふわりと抱きしめられた



ルハンの匂い

ルハンの温もり




これが・・・最後の温もり


そう思うと、抱きしめ返す手が震えてしまう



先に決めたのは自分だから

泣かないって決めてるから

情けない震えを気づかれたくない



「ルハン・・・今まで、ありがとう」

「うん、俺もありがとう」



後悔が無いわけじゃないけど

決めたことだから



頑固だなんだと散々喧嘩もした

でもこれが最善の答えだと

お互いに信じて納得したはずだから



「幸せになってね」

「・・・ルハンも」

「うん、ミンソクの幸せをずっと祈るよ」

「俺も祈ってるよ、ずっと・・・」

「うん・・・」

「うん」



困ったような顔をしてルハンが笑う



「はは・・・離れがたいな・・・、情けなくてごめん」

「ううん」


そんなの・・・


「行こうか」


そう決心したルハンが言う


「うん」


新しい道に向かうために別れる

それぞれの幸せを願って



さよなら

ルハン


さよなら

ミンソク
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