例えばこんな恋
□First.
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それは日の光に目が眩むような朝だった。
ケータイのアラームよりも早く起きた俺は何時もより余裕のある朝を過ごしていた。
あくびを噛み殺しながらコーヒーを淹れ、テレビをつけて眺める。
開け忘れていたカーテンを開け、窓を開けると爽やかな風が入ってきた。
「んーっ、いい朝だ!」
そう言って伸びをした瞬間だった。
ピンポーン、とインターフォンが鳴った。
「誰だよ、俺の朝のくつろぎを邪魔する奴は…」
とかぼやきつつ画面を確認しに行く。
その間もインターフォンを鳴らし続ける訪問者。
「はいはいはいはい、少しはまってくれよ…」
画面を確認するとそこには見慣れた少年の姿があった。