声を枯らして叫んだ世界へ

□「1の巻ー」
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まだまだ寒い2月のこと。俺は、

「真都ー!起きなさい、今日は合格発表の日でしょう!」

という母さんの声で、ガバッと勢いよく体を起こし、慌てて制服に着替え、下に降りた。

「おはよーっ。二人共っ」
「おはよう、真都」
「必ず、見たら電話するのよ。あああ…どうしましょうっ。あ、とりあえずご飯食べちゃいなさいなっ」
「母さんは少し落ち着きなさい。子供の真都より慌ててどうする」
その割にはお父さんの新聞反対だけどね。


「ほぉひほうはまふぇしたっ(ご馳走様でしたっ)」

パンッと手を合わせて、立ち上がった。急いで食器を持っていき、身仕度を済ませ、ドアを開けた。

「いってきますっ」

「「いってらっしゃい!」」
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