声を枯らして叫んだ世界へ
□「プロローグ」
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ー人生って最期ぐらい、もう少しマシな選択肢とかないのか。
いやいや、本当さ、せめて曇り空とかの中で死ぬなら良かったんだよ?それがムカつくぐらいの青空って。
まあ、もう死ぬっていう時だからどうでも良かったんだけど。
あ?原因?あれだよ、たまたま子供が事故りそうだったから、助けようとして、自分が代わりになったっていう。
ていうかこれ、子供は助かったけど、逆にトラウマ植え付けたんじゃね?うっわ、まじごめん少年。そのうち良いことあるって。あと運転手さんごめん。他の方法思いつかなかった。チョップなら甘んじて受ける。
「…頑張、れよ」
父さん、母さん、どうやら俺は先に逝くようです。親不幸者で本当、ごめん。
そこまで考えたところで、プツリと意識が途切れた。