傍観者Aの災難

□01.傍観したかった
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「あ"ー…もうやだよ、奥さん」
どべーっと机に突っ伏しながら、目の前の友人、和泉良治に言うと、呆れた目で見られた。
「ならなんで入ったんだよ。あと俺は奥さんじゃねえ」
「知らないよー…。なんかいつのまにか入ってた」

そう、本当にいつのまにか、僕がバレー部に入部していたのだ。詳細はまた後ほど。

「折角傍観ライフ送れるかと思ったのに…!」
「でも何気に楽しんでない?」

まあ、そうだけど!

「ううー…!クロさんの阿呆、トサカ、中二病〜っ」
「今居ない人の悪口言ってどうす…あ」

ピタッと途中でヨッシーと声が止まる。…あれ、なんか暗いぞ。しかも後ろから殺気が…。そろりと後ろを向けば、

「ほほ〜う?そうかみたらし君はそんっなに練習量を倍にしてほしいみたいだな〜?」
「…今のは自業自得」
にっこりと笑っているクロさんもとい、黒尾鉄朗先輩と、その横でゲームをしているチームメイト、孤爪研磨が立っていた。

「…あっはっは、そんなことないですよー。今日も立派な髪型ですね」



その後、体育館の床に突っ伏している僕の姿がありましたとさ。
 

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