声を枯らして叫んだ世界へ
□「1の巻ー」
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ー中学校3年にとって、最大の課題。それは、進路を決めることだと思う。
それによって、今後の目標が決まったりする人もいる。俺もその中に含まれていた。
(…進路どうすっかなあ)
何事も早く決めとかないと後々苦労するのは自分だからな。
(うーん…。近くの女子校…。いや、やっぱり共学か…)
流石に女子校は無理。なので、共学の中から選ぶ他ない。
「ん、猫…?」
うんうんと自室の勉強机で唸っていると、ふと窓の外で猫が堀の上を歩いていたところだった。
「…確か、猫駒っていうところ有ったよな」
物は試しで、受けてみようか。
そう決意した、中学校3年の夏だった。