黒子のバスケ

□こんなことって。2
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違和感。もやもや。なんかわからないけど、なんか違う。体調がおかしい。

 ここんとこ、おれはそんな風なことを感じていた。簡単に、風邪かな、なんて考えてた。だから、市販の風邪薬飲んでた。

 今日だってそう。こんな頭痛くらい、なんでもない。薬と、あと、真ちゃんさえいれば。おれには、何だってない事のように思えるのです。一日、笑って過ごせるのです。

「高尾、今日の体育はバスケなのだよ。変更になったそうだ。…高尾?」
「―ん、あ、ごめん、ぼーっとしてた。えっと、何の話?」
「今日の体育がバスケになったという話なのだよ。大丈夫か?」
「ごめんごめん!何か最近、風邪ひいたみたいでさー。薬飲んでるからかな、ボーッとしちゃうんだよね〜」
「そんなことで怪我をされても困るのだよ、保健室に行ったらどうだ。」
「…きゃーしんちゃんのえっちーなにかんがえてるのー…って、ああ、嘘です!!ごめんなさい!!違うんだって!!」

そして4時間目、体育がやってきた。
 
「パス、パス!」
「空いてんぞ、カバー!」

みんなで走り回って、声出し合って、やっぱ楽しい。真ちゃんがいれば無敵だし、なんて考えていたけど、少し走っただけなのに、流石に動き過ぎたかな。
気持ち悪くなってきた。

「はっ、はぁっ、は、は、うっ」
とぎれとぎれの呼吸。始めたばかりなのに、おかしいな。風邪のせいか。やっぱ、休んどけば良かったかなぁ。

「高尾!大丈夫か?」

やっぱり真ちゃんは真っ先に気付くんだ。大丈夫、って答えたかったけど、息がなかなか整わない。あれ、おかしいな。

「は、は、かはっ、だ、いじょ、ぶっ、」
「高尾…!?」

気持ち悪い。頭から、血が下がっていく感じ。何かで殴られたみたい。立てない。おかしいな、さっきから、何も…、聞こえない…。
遠のく意識の中で、最後に見たのは、やっぱり真ちゃんだった。
苦しそうに、顔を歪めて、焦った顔して、必死に何か言ってる。
ああ、真ちゃんにそんな顔、させたくないのにな、?
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