clap log

□clap log 111〜120
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ロー誕ドフロver





 誕生日プレゼントに何が欲しいと聞かれたので、ローは素直に欲しいものを伝えてやった。



「お前の心臓が欲しい」



「フッ、フッフッフ…」



 心臓集めが本当に趣味だとは思わなかった。

 七武海になる為に百人分の心臓を奪って海軍に差し出したのはまだ記憶に新しい。



「おれの心臓を海軍に渡すつもりか、ロー?」



 本気でそうしようというのなら、その時は寄生糸で阻止して仕置きをしてやろうと考えながら、ドフラミンゴが問う。



「そんな勿体ないことはしねェ」



 だったらどうするのか。

 ドフラミンゴは無言で答えを促す。



「おれが保管しておくだけだ。だから早く寄越せ」



「何の為にだ…」



 手を胸元に伸ばしてくるローの手首を掴まえ、ドフラミンゴは更に問いかける。

 反対の手を伸ばすと同じように手首を掴まれ、ローは拗ねたようにドフラミンゴを見上げた。



「…浮気防止の為?」



「何で疑問系なんだ?」



 それにいつ浮気をしたというのか。

 寄ってくる女は星の数ほどいるが、どれも適当にあしらっている。

 それはお互い様のはずだ。

 両手首を拘束したまま唇を塞いでやれば、素直にキスを受け入れたローが唇を薄く開いてドフラミンゴの舌を誘う。

 満足のいくまでキスを楽しんだ2人は、唇を離すと同時に笑い出した。



「で? お前が本当に欲しいものは何なんだ、ロー」



「ドフラミンゴの心臓」



「てめェ…」



 これでは延々と問答を繰り返さなくてはならない。

 融通の利かないローにドフラミンゴのこめかみに青筋が入る。



「反対に聞くが、おれの誕生日にお前の心臓が欲しいと言えば、お前は心臓をプレゼントするのか、ロー?」



「あァ、別に構わねェ」



「………」



 ドフラミンゴはローの本気をはじめて知ったような気がした。



「フッフッフッフッ…。おもしれェじゃねェか…。いいだろう、くれてやる」



 真っ直ぐに自分だけを見つめてくるローの手を解放してやると、ニヤリと笑みを浮かべた男はドフラミンゴの胸から心臓を抜き取った。

 愛しそうに心臓に頬擦りしてキスをするローに、ドフラミンゴの鼓動が高鳴る。



「満足したか?」



「あァ、満足だ」



 うっとりと妖艶な笑みを浮かべるローに全てを奪われたドフラミンゴは、もう一度唇と呼吸を奪ってやった。










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