時神の三角形

□第3章 
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朝になった。楽しげな音楽が流れてモニターにスイッチが入る。
「みんなおはよー☆香乃だよ〜!よく眠れたかな〜?」
「そんなわけ、ないでしょ…なんで布団も置いてないの?体痛いし何にもないから退屈だったんだけど」
不機嫌な様子の波瑠。
「あ、ごめーん。でもゲーム始まったら何でも揃ってるからそれまでの辛抱だよ。それに、もうすぐゲーム開始だし。あ、また呼びに来るから準備しといて。じゃ〜ね〜」
画面が消えた。
「何今の。Morning Call?」  
京子が誰ともなしに呟いた。
「ん〜。まあ、挨拶みたいなものじゃない?それより早く始まらないかな〜」
どことなく嬉しそうな比奈。
「アナター、どうしたノ?」  ←鬽衣の台詞
その後ろで莉央が怒っていた。
「比奈のばーか!」
「今までのお返しだ〜。次はどうしよっかなぁ〜」
会心の笑みを浮かべる比奈。
どうやら比奈が莉央に何かしたようだ。
一部始終を見ていたらしい梨絵と涼香は2人共大爆笑している。
「まあそれはともかく準備しよう。荷物はほとんどないから貴重品を持つくらいかな。…みんな準備できてる?」
「できてるよぉ〜」
「OKでーす」
「大丈夫ヨ」
皆、口々に返事する。ちょうどその時
「みんな〜!RPG『無限回廊』がはっじまっるよぉ〜♪」
香乃の声が聞こえたかと思うと決して出入り口には見えない壁がパカッと開いた。
「では出た所にあるイヤホンとマイク、片眼鏡を装着して『食堂』に来てくださーい☆」
「…香乃ってこんな人だったっけ?何か違和感が…」
「やらせだったりして」
皆は言われたとおりに全て装着し、歩き始めた。
「えっと、食堂ってどうやって行くんだろう?」
波瑠が一同に向かって尋ねる。
「あっ、私地図持ってるよ。さっきイヤホンとかが入ってた箱の中に一緒に入ってた」
そう言って涼香が地図を取り出した。
「おー。さすが」
一斉に地図を覗き込む一同。
「ん〜と食堂は…あっちの方だ!早くいこ〜!」
今にも踊り出しそうな比奈につられるようにして、7人は食堂へと向かった。
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