夢幻の黄金比率

□第2章
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一同は事務室に着いた。
「すみませ〜ん」
京子が声をかける。ところが…
「返事、ないよ?」
「え、まさか」
比奈が大きく息を吸って
「誰かいませんか〜?」
「う、耳が…」
「こわれるぅ…」
悶絶する莉央と梨絵。しかし、返事はない。
「これはもう、誰もいないんじゃないカシラ」
鬽衣が一蹴した。
「ん〜。じゃあ、帰りたい」
莉央、爆弾発言。
波瑠が慌てて止めた。
「だめだよー。お呼び出しされた日が今日なのは確かなんだから。教員室に行って訊いてみないと」
事務室の横のドアを引っ張る。
…開いた。
「何だぁ〜、開いてるんじゃん」
「驚きの経験☆」
「父は筆まめ」
それは関係ない。
「よぉし、じゃあ教員室行こう!」
波瑠を先頭にして、一同は教員室を目指して歩き出した。
そんな皆の背後で
カチャリ。
小さな音がしていた。
 
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