七つの殺意の器

□Prologue
1ページ/3ページ

昔々のお話です。
世界がまだ混沌としていた頃、2人の神が地上に降り立ちました。彼らの名前はそれぞれ時神(クロノス)、地神(エルド)といいました。
2人の神は混沌を七つに分け、それぞれの中心に地を治める神物_器を授けました。1つには鏡、1つには鈴、1つには鍵、1つには人形、1つには鋏、1つには十字架、そして1つには銃弾を。地上に器を送った神たちは、それらを統べる器_刀を天界に置きました。
次に神は地上に様々なものを創造しました。海、山、川、森、動物…実に様々なものを。
そして神は双子の竜を創造し、地上に送りました。地上を統べる主として。
双子の竜は地上の全てを治め、世界に楽園を作り上げました。かつて天界の神々が作り上げたように。
楽園の生き物は全て幸福に満たされ、不自由ない生活を送っていました。ところが…。
その楽園に満足しない者達がいたのです。それは人に不幸をもたらすもの_悪でした。
悪は何も知らない動物達に取り憑き、罪を犯させました。これが原罪です。
悪の仕業を知った竜は、神に尋ねます。
どうすればこの楽園を罪から救えるのか。罪に汚れた悪達をどうすれば良いのか。
2人の神は竜の叫びを聞き入れ、悪を楽園から追放することにしました。七つの地に生まれた悪達をその地の器に閉じ込めるという方法で。
こうして神物であった器は悪を封じ込める『殺意の器』となりました。
器に閉じ込められてもなお、悪達は何も知らない動物、人間たちに付け入り、取り憑き続けました。
人々はこれを「悪魔」と呼びました。
悪魔達によって汚され続ける楽園を見かねて、神々は双子の竜を同じ姿で生まれ変わり続ける特別な人間の姿に変え、いつか悪魔達が宿る『殺意の器』を全て破壊させるため世界を見守る存在としました。
この双子はJohn、Josephineと呼ばれました。

この世界が天界のような楽園に戻る方法はただ一つ。そう、『殺意の器』を全て破壊し、悪魔の存在を滅ぼすこと。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ