七つの殺意の器

□第1章
1ページ/3ページ

七つの地に放たれた「悪魔」の宿る依代。それが『殺意の器』。
その器の一つ、鏡をとある男が手に入れた。
紫苑国の公爵、緋瑩香乃だ。

彼は器に宿る「色欲の悪魔」の力を借り、醜かった自身の顔を美しく作り変えた。そして多くの女性を誘惑し、自らの屋敷の地下室にハーレムを作り上げた。

仕立屋・農民・貴族・皇女…彼が愛人にした女性の素性は多岐にわたるものだったという。

彼の人生は唐突に終わった。
ハーレムを訪れた一人の女性に刺されたのだ。

悪魔の契約者が普通の武器で死ぬ事はない。だが、彼を襲った刃もまた『殺意の器』であった。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ