七つの殺意の器

□第3章
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父と母を亡くし、15歳にして大国、李楓王国の統治者になった少女、望月梨絵。

彼女があのような傲慢な性格になったのは育った環境によるものだったのか。それとも悪魔に憑かれた故なのか。

梨絵はその生涯において二体の悪魔に憑依された。

最初は「暴食の悪魔」。
これは父の忠実な配下であった三銃士によって事なきを得た。

しかし、次の「傲慢の悪魔」はそうはいかなかった。
より巧みに、誰にも気取られぬよう彼女の心の奥底に住みついたのだ。

度を越した梨絵のわがままは国民の反感を招き、革命により李楓王国は滅びる事になる。

李楓王国最後の王女、梨絵はギロチンにかけられ、処刑された。

_しかし、それは表向きの事である。

彼女は生き延びて身分を隠し、修道女として海辺の修道院でひっそりと暮らしていた。

しかし、彼女の正体に気付いた者がいた。
梨絵に親友を殺された『白ノ娘』だ。

『白ノ娘』が手にした「殺意の器」。
それは確かに梨絵の背後に迫っていた。
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