夢幻の黄金比率

□第2章
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「ねぇ、さっき鍵が閉まる音しなかった?」
教員室のドアの前で梨絵が立ち止まって尋ねた。
「えっ?何も聞こえなかったけど」
「空耳じゃないの?」
「ドアが閉まった音だったりして」
皆、一斉に否定する。
「でも〜。確かに聞こえたもん。誰かドア見てきてよ〜」
駄々を捏ねる梨絵。
「子供か」
「お子様だもん」
「…仕方ない。私、見てくるからみんなは教員室とかで人探しといて」
涼香が言い残して出て行った。
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