DREAM

□繋いで
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いつも通り、研磨と一緒にゲームをしながら帰る。



それぞれでゲームを進めたりする日もあるけど
今日は通信プレイやって帰ろうってことになった。





通信しながら帰るのは楽しい。




お前ら変わってるな、ってクロ先輩に言われたけどあんまり気にしてない。








「ここの敵強いよね、いつも手こずるんだよなー」


「…うん。」



ゲームの話をしたり、クラスのこととか、部活でのこととか
他愛もない話をしながら一緒にゲームを進めるのが好き。




















あと少しでクリアだと思った矢先、



「…わっ!」



足元の小さな段差に気づかず、転びそうになる。




「名前、だ、大丈夫…?」




研磨が抱きとめる形で支えてくれたから転ばないで済んだ。





「あ、ご、ごめんね研磨!うん、大丈夫!」



研磨も私も積極的にコミュニケーションを取るっていうタイプではないから、
不意打ちにこの距離はびっくりする。





熱くなる顔に気づかないふりをして
慌てて研磨から離れようとする。

















「…だめ。」



そう言って研磨はゲームをしまって
私の左手を握る。



「け、研磨?」



「また転ぶかもしれないから」



少し顔を赤くしながらも
研磨は私の右手からゲームを没収してカバンに戻される。











「だから、…こうやって帰ろ…」




「…うん」


私の返事を聞くと、研磨は少しだけ笑ってまた歩き始めた。












あぁもう。
心臓が、うるさいな。







(ほんとはただ名前と手が繋ぎたかっただけ、
なんて言ってあげない。)




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ゲームしてて転んだのは私の実話です←

床が受け止めてくれましたよ。笑



読んでくださり、ありがとうございます!

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