DREAM

□熱に倒れて
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やらかしたなって思った。



朝から頭痛いなーとか思ってたけど、
時間が経つにつれて酷くなっていった。

頭痛は酷いし、熱っぽさも感じる。












なんとか耐えながらも
部員らのドリンクを準備する。






部活が休憩の時間になり、部員にドリンクを渡していく。




「名字、顔色悪くないか?」

茂庭くんらに声をかけられるけど
大丈夫だと言い張ってマネージャーの仕事に戻る。












でもやっぱり無理な感じがしてきた。



顔を洗おうと水道まで向かう。








その道中、急な目眩に立っていられなくなり
壁に寄りかかる。

また頭痛が酷くなり、思わずその場にうずくまった。













ぼんやりとした視界の中、誰かが駆け寄ってきたことろで意識が途切れた。

























「……………ん。」




額にヒヤリとした感覚に目が覚める。




「…え。あ、青根くん…?」



予想もしてなかった人物に素っ頓狂な声を出してしまう。



急に目を覚ました私に驚いたのか、青根くんも少しも目を見開いている。







お互いがお互いにびっくりしたのが少しおかしくなって笑ってしまう。




「……?」


驚いていたのかと思ったら、今度は笑い始めた私に青根くんは首を傾げる。


「青根くんがおかしいんじゃないよ。」






あのぼんやりとした視界の中で駆け寄って来ていた人。

あれは青根くんだったのか。






「青根くんが保健室まで運んでくれたの?」



仏頂面で「…はい。」と頷いてくれる。

そして冷えピタも貼ってくれたんだね。












意外だったとか、失礼なことを思いながらも
時計を見る。




既に休憩も終わって、みんな練習中の時間だった。






「青根くん、練習戻って大丈夫だよ!」


申し訳ない一心で謝ると
青根くんは私の頭を乱暴に撫でる。















「…部活終わったら、迎えにくるので。
…………寝て待ってて…ください。」







相変わらずの無表情で、
でも少し優しげにそう言った。












いつもと少し違うように見える彼に
頭を撫でられてることが、やけに恥ずかしくなって
毛布で頬を隠す。




「うん。………待ってる。」




そう呟くと、青根くんは満足そうに頷いて
保健室を出ていった。









体が熱いのは、熱のせい。









(……部活、終わりました。)
(………すー……すー……)
(………。)
(…すー…んー…むにゃ………あお、ねくん……)
(…!!)




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もっと伊達工ファンが増えることを祈り中です(笑)


読んでくださり、ありがとうございます!

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