DREAM

□チョコレート
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「悪い、二口の勉強見てやってくれ!」


若干のだるさを感じながらも
主将の茂庭くんに頼まれたからには
なんとしても二口の赤点回避に協力しなければならない。










そんなわけで、放課後に図書室で二口に数学やら教えてる訳なんですが





「…………。」








意外と真面目に勉強に取り組んでる。


案外解けてんじゃん。
たまに間違えてるけど。



「二口、ここ違うよ。」

「え、マジっすか。」

「うん。マジっす。」





正しい解き方をちゃんと教えてあげると、しっかり理解してくれる後輩くん。

さっきから全然目が合わないけどね。











いつだったかなぁ。
移動教室の時に、二口のクラスメイトに声をかけられて
「二口って名字先輩のこと好きなんすよ!」
とか言われたの。

そん時は、男子高生らしいノリだなぁとか他人事のように思ってた。




本人にふざけ半分で聞いたら「本当っすよ」とか言われて微妙な雰囲気になっちゃったのは最近のこと。


二口には本当に申し訳ないと思ってるけど、
なんか話しかけずらいっていうか気まずい感じがしてあまり話をしていない。

私がほとんど悪いんだけど。


茂庭くんが今回勉強のことを私に頼んだのは、
私たちの微妙な雰囲気を察したのか
茂庭くんなりに気を遣ってくれたんだと思う。







二口が嫌いなわけではない。
むしろ好きだ。この好きは二口が抱いてる好きと同じだと思う。

だからといって両想い→ハッピーエンドってわけにはいかなくて。


私は来年ここにはいないから。
先生から合格は確実だと言われた志望校は東京。
でも二口は来年もここにいる。

離ればなれにならずに済んだら、幸せなんだろうなって思う。

相変わらずネガティブな人間だなぁと自己嫌悪してしまい、ため息をつく。




そのため息を二口は違う捉え方をしてしまったらしく、

「俺、物覚え悪くてすんません。」

先ほどと変わらず目は伏せられたまま
だけど少し寂しげに謝られる。


「あ、ううん。二口のことじゃないよ。気にしないで。」

考え事の中に確かに二口はいたけど。



居心地の悪さから目を逸らすように
外を見ると、すっかり日が傾いていた。





「そろそろ帰ろっか。」

勉強が一区切りついたところで荷物をまとめながら二口に声をかける。




携帯を取り出そうとポケットの中に手を突っ込むと、友達からもらったチョコが入ってたのを思い出した。





二口って甘いの大丈夫だったよね。







「二口ー」

「はい?」

「口開けて。」

「?…はぁ。」



あ、目合った。
よく分からないと顔に書いてある二口の顔に笑いそうになりながらも、
チョコの包装を取る。




少し控えめに開かれた口に、チョコを押し込む。



最初はびっくりしてた二口だったけど、
チョコだということが分かったらしく
「あ、ありがとうございます」とお礼を言ってくれた。
























そんな二口も愛しく感じて、
くだらない私の不安も、臆病になってる私の恋心も振り払ってほしい。

なんていうアホらしい願いを込めて
二口の頬に唇を押しつける。














恥ずかしさと後悔でいっぱいになった私は逃げるように図書室を出る。




「名字先輩!!!」






後ろから二口が追いかけてくるのは分かったけど、足を止めることはしなかった。









でも、男子に勝てるはずもなく。

あっという間に二口に腕を掴まれてしまう。









さっきの出来事、そして今までのことを謝ろうと振り返ろうとする。






そのまま体を引かれ












唇を二口のそれで塞がれる。















甘い、甘いチョコレートの味と
少ししょっぱい涙の味がした。










(名字さんのこと、好きなんすよ。返事聞かせてください。)
(……わ、たしも…すき、です。)
(……うす。やっと目合わせてくれましたね。)
(…うん。ごめんね。)
(キスしてくれたんでチャラです。)



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二口くんめちゃくちゃ好きなのにキャラが掴めなくて上手く書けない(´・∀・`)


読んでくださり、ありがとうございます!

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