花鳥風月

□個性的すぎる
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side 滝夜叉丸




「えーと、滝夜叉丸と、喜八郎?ん?喜三郎だっけ?あと、タカ助はどこだ?」



そう言いながらバタバタと足音を立てて入ってきたのは、騒がしい人であった。

とりあえず、タカ助って誰だ。







「風月さん!走らないで下さいよ全く!あと、タカ助ではありません。タカ丸さんです。」



「いやあ、ごめんごめん。はやく飯が食べたくって。あり、タカ丸か!じゃあ滝夜叉助だな!」


「助がつく人は四年にいません」



騒がしい人の後ろから食堂に入ってきたのは三木エ門で、風月さん と呼ばれた女性に話しかけている。




「…………三木エ門。その人誰」
「おい喜八郎!歳上だぞ、失礼だろ!」


何が起こったのかよく分からなかったが、取り合えず隣に座っている失礼な喜八郎に注意をした。


すると、三木エ門と話していた女性が気が付いたように此方を振り向いた。


怒るのかと思い、身構えていたら女性はにっこりと笑って言った。



「私、花鳥風月っつーんだ!色々あって忍たまになったんだ!普段は四年ろ組として生活するけど、実技は六年と一緒に受けるんだ!宜しくな!」





怒られるのでは無いかと思っていたら突然自己紹介をされたので呆気にとられていたら、喜八郎が口を開いた。



「ふーん、僕は綾部喜八郎。これから宜しくねー風月」

「いきなり呼び捨てか!喜八郎!」

「でも風月は気にして無いよ。ね、風月」

「ん?まあ別に気にして無いぜ、此方こそ宜しくな、喜八郎!」


はーい。と言いながら喜八郎は立ち上がって風月さんの足にしがみついている。何をしているんだ…………。



「へぇー!風月ちゃん、俺と同じ年なんだー!僕は斉藤タカ丸、同い年同士よろしくね!」




喜八郎に続いて、俺もー と自己紹介をするタカ丸さん。同い年という事もあってか、手を握ってぶんぶんと振り回している。



「何をしているんだ!喜八郎!風月さんから離れろ!タカ丸さんもその辺にして!…………あ、私は平滝夜叉です。喜八郎とタカ丸さんがすみません……」


二人の変わりに謝ったら、風月さんはケラケラと笑いだした。



「気にすんな!ありがとな、滝夜叉丸!いや、それにしても三木エ門と滝夜叉丸は似てるな!特に面倒見が良いところが!」



三木エ門と似ていると言われ、良い気はしなかった。が、風月さんの笑顔を見ているとそんな事、どうでも良くなってくるから不思議である。

三木エ門も面倒見が良いと言われ、まんざらでも無いらしい。



嬉しそうに顔を緩ませていた。





風月さんを眺め続けるタカ丸さんに、頬を赤く染める三木エ門。そんな三木エ門を不満そうに眺める喜八郎。




………………四年生って。
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