陽だまり
□この子誰の子
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ある雨上がりの日。
ななしんは一人で大釜草原で水溜まりに向かってジャンプをするという遊びをしていた。
初めは近くにある水溜まりに飛び込んでいたが、新しい水溜まりを見つけるにつれななしんはパタパタと新しい方へと駆けていった。
そして数分後。ななしんは水溜まりに夢中になりすぎて、全く見覚えの無い場所へたどり着いていた。
「……………ここ、どこ?」
辺りをキョロキョロと見渡したが、オロチもえんらえんらも。さらには土蜘蛛までもが居ない事に気付いたななしん。
ジワリジワリ、と目に涙を浮かばせて。
「っ、ひっく…………オロチ〜、えんらえんらぁー、……つっ、土蜘蛛ぉ〜」
泣き出してきまった。