陽だまり
□影たすチビ
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「うわぁー、なにこれ!」
「これは妖怪ガシャって言うんだ!」
「このガシャを回すと、良いことばかり!レアなアイテムを貰えたり、妖怪と友達になれたりするんでうぃす!」
おおもり山の、大きな神木の下にある古ぼけたガチャ。
ななしんは目をキラキラと輝かせながら、古ぼけたガチャを見ていた。
「ななしんもやってみるニャン!」
「そうだよ!俺がコインあげるからさ!」
ケータとジバニャンに言われて、ななしんは嬉しそうに顔を綻ばせる。
「やったぁ!ななしん、お魚さんが良いなぁ」
「どうしてですか?」
「オロチにあげるのー!!」
満面の笑みで言うななしんにケータはポケットから出したコインを渡した。
ポケットから出たコインはたまたま水色であり、ななしんはケータからコインを受け取ると、珍しそうに眺めた
「これをここにセットして、そこの取っ手を回してみて!」
「何が出ますかねぇ」
ななしんにとっては初めての妖怪ガチャ回しだったのだが、ケータが使い方を教えた為に簡単にガチャを回してみせた。
「うわぁ、すごい!」
ななしんは嬉しそうに出てきたガチャを見つめ、蓋をねじり、中身を確認した。
「なにがでるかな……………うわあ!」
「うわっ!!」
すると、蓋を開けた途端に、煙が立ち込めたので、ななしんとケータ達は思わず目を閉じた。
しばらくして、けむり独特の匂いもなくなったので閉じていた目をゆっくりと目を開けると……
「……………オロチ?」
「俺はオロチではない。………影オロチだ。」