お祝い!

□メリークリスマス!2015
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『わあ…!』

今日は12月24日、クリスマスイブ

とある街へやって来た優木一行

街はクリスマスということで、綺麗に飾られて賑わっている
その様子を見て、仲間達が声を漏らしていた

よく見れば、街のあちらこちらに小さな電球が付けられ、夜になればそれが輝くロマンチックな姿へと変貌することだろう

優志「なんだ?これは」

「クリスマスだから、イルミネーションだね」

砂塵『クリスマスかあ…』

朝日『懐かしいですね、マスターのミニスカサンタ』

「その話はやめろ」

前回のクリスマスの思い出を話題に出され、慌てた様に止めに入るも、聞いていた仲間達がそれを許す筈などなかった

焔駆『え!?なにそれもっと詳しく…!』

特に強く食い付いた焔駆と、世間話の様に朝日が話し出す様を、ただ頭を抱えて聞き流すしか出来なかった

煉暖『ゆっきーそんな格好したんだー、見てみたかったなー』

「あ、あれはもう燃やしたからないよ」

朝日『そうでしたっけ?』

月光『まあ、荷物になるしな』

優志と街を歩く優木の隣に、朝日と月光がボールから出て身体を擦り付ける

転ぶぞ、とか思いながらもその背中を撫でてやれば、朝日は尻尾を、月光は頭を、その手に押し付けてきた

絆『あ、ずるーい』

「他の子は後でね(汗)」

ここで許すとどんどん出てきてしまいそうだから静止し、朝日と月光も各々のボールへ戻した


「さあ、買い出し行こうか」

翡翠『今日は何にするの?』

クリスマスの定番といえばチキンだが、それには異様な程批判的な飛由がいる

そして去年よりも人数が多い、賑やかなクリスマスになりそうだ

紅牙『クリスマスにはチキンを食べるのが一般的なのか』

飛由『それは駄目だぞ』

紅牙『貴様の都合でチキンが食べられんなんぞ許せんな』

「ちょ…紅牙」

優木が喧嘩になりそうな二匹のボールを抑える
偉そうな紅牙の発言は今に始まったことではないが、食べ物に関しては本当によくない

紅牙『下僕まで飛由の肩を持つのか
よし、ならば今日は別行動しろ』


「え?」

飛由『…どういう意味だ』

紅牙『チキンが食べたくないやつは外で食え』

紅牙の発言が全員を震撼させた

優木こそチキンが食べたい時もあった、しかし…

「そんな追い出す様なこと言うなよ紅牙」

飛由が可哀想だ、素直にそう思った

紅牙『なら下僕も外で食えばいいだろう』

飛由『…ほう、それならいいぜ』

「ええ!?」

自分の心配をよそに、二匹の会話は続いていく

焔駆『ゆきちゃんと二人だけは駄目よ!?ワタシも行くからね!』

翡翠『そうだよ!』

朝日『抜け駆けは許しません!』

なんだこの状況は

水護『たまには別行動もいいかもしれませんね
チキン食べたい人だけ残って後はお馬鹿さんと街を散策、悪くないと思いますよ』


「僕は強制的にチキン食べれないじゃないか」

雷牙『可哀想に、オレと二人でデートすっか?』

「ええ」

何故そうなる

水護『雷牙と二人きりは私が許しませんよ?(黒笑)』

爆羅『ところでチキンってどんな味がするんだ?』

「爆羅、飛由の前であんまりそういうことは…」

爆羅「あ、ごめん」


買い出しを済ませる前から騒がしい仲間達に苦笑いしながら、無数の人集りが出入りしているスーパーを見つけ、中へと入る

食料品の保存の為寒い店内で、優志共々身体を震わせる
そんな様子に笑えば、機嫌を悪くした優志にそっぽを向かれた

雷鳴『ローストビーフ…なんてのもあるんだな』

優志「今流行りの様だな
厚切りか…」


ここで見ているものはどのみち食べられない優木は黙ってカートを動かしていく


買い物を終え、PCで夜まで夕食の支度をする

仲間達はその間にジョーイさんが用意してくれたクリスマスツリーの飾り付けをしていた

砂塵「主達どれくらいで帰ってくる?」

飛由「晩飯食ったらさっさと戻るんじゃね?」

月光「寧ろ戻ってこいよ、いろいろと心配だから」

外で食べる組は、飛由と優木、そしてその二人を二人だけにさせまいと翡翠、朝日、焔駆の合計五人だ

他の仲間達は、食べたことのないチキンを食べるというのがどうにも気になってしまうらしい
こういう機会でもないと食べられないから余計だろう
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