事件帳
□いちゃいちゃシリーズ2
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藤守「綾ちゃんー?お願いがあります。」
綾「無理、ダメ。」
藤守「まだ何も言うとらん!!」
藤守賢史、同期。出身は大阪。人が良く、社交性がある。私の彼氏。風呂上がりのひと時、冷蔵庫を開けようとしているところを呼ばれ、振り返った。
藤守「せめて話だけでも聞いてー!!明日アニキがウチに来んねん。ゲームしに。」
綾「で?」
藤守「で、って冷たっ!?大好きな彼氏が話してんのに冷たっ!」
こういう風に彼が下から出るのは何かしら後ろめたい事がある証拠。
綾「…っ!」
"ギリッ"
藤守「いででで!!ちょ、冗談やて!」
油断していた私の胸に賢史の手が伸びる。思い切りつねるとわざとらしく声を上げた。
藤守「ごめんなさい、許してください。つまり、明日二人きりになれないので、イチャイチャしたかっただけです…。」
綾「もう…。いつもこうだわ。一方的に賢史が変なことしてくるだけ。」
藤守「んー?何、変なことシてくるて?」
ニヤニヤしながら、じりじり壁に追い詰められる。降参という合図の代わりに彼の肩に手を置く。
藤守「んー、綾の唇美味そ。」
綾「な…!っんん……はっ…。」
藤守「ん…っ。」
触れるだけかと思いきや、口内を探られる。甘く深いキスに頭がぼーっとしてしまう。
綾「いきなりしないでって…。」
藤守「言ったらムードなくなるやん!!」
綾「いつもムードよりも何よりも欲を優先するくせに…!強引だし、すぐ手出すし!」
藤守「例えばー?実践しますか、綾ちゃん。」
綾「結構です…!!」
藤守「ん。俺にもして。」
ちょいちょいと自分の唇を触り、顔を近づけてくる。断わったらきっとベッド連行コース。明日は朝から聞き込みだから遠慮したい。
綾「…っ。」
藤守「…ん。あー幸せ。じゃ、このまま…。」
その気になり、行為をするであろう雰囲気を出してきたが身を翻し、スタスタとベッドに向かう。
藤守「え、まさか綾から誘っ…!」
綾「はい、おやすみー♪」
もちろん、寝るため。首まで布団を掛け、目を閉じる。
残念そうにこちらを見つめている顔は目を閉じていても分かる。
これも駆け引き
END