書物
□サタンはまだまだお疲れ
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コーヒーを飲みながら一息付いていると、後ろからぽんぽんと肩を叩かれドキリとする。
「保健室には行ってきたのか?」
シロちゃんだった。
もうびっくりさせないでよ…
「うん、行ってきたよぉ〜」
「大丈夫だったか?」
シロちゃんは俺の隣に座っていた王道君に少し眉を顰めたが、またいつもの済まし顔で俺に向き直った
「ん、湿布もらったしへぇーき。」
へらっと笑うと、少し心配そうな顔をして頭を撫でてくる
「無理はするなよ。仕事なら俺が変わってやる」
「ヒュ〜、かっこいいね?王子様って感じ?」
突然の声。
聞こえた先は休憩室のドアの方だった。
ゆっくりと振り返ると、そこにはアメダス……じゃなくて雪の弟の雨がいた
「あれ、雨罰ゲームは?」
「僕が言いつけとかきっちり守ると思う?」
ニコニコしながらこちらへ向かってくる
「雨だめだぞ!!罰ゲームなんだからしっかりやんなきゃ!」
罰ゲームを抜け出して来た雨に王道君はぎゃんぎゃんと吠えだし、シロちゃんの眉間には深いシワが刻まれ、雨のニコニコとした顔の後ろのオーラはだんだんとどす黒いものへと変わっていった
これはまずい……確実に巻き添え食らうじゃないですか!これ!
「ま、まぁもう夕方だし、そろそろ解散させてあげたらぁ?」
精一杯の笑顔で王道君に言う
「茉緒が、言うなら…」
渋々、と言ったように電話で解散と告げていた。
あれ、そう言えば猫宮は……?と思いアメダスじゃなくて雨に聞いて見ると居なかったよ?とはてなマークいっぱいに返された
居なかったなら…安心か…